ママ友トラブルはどうしても起こりやすく、また基本は自分のことなので気にせず流しておくのも対策のひとつです。しかしどうしてもそれだけで収めてはいけないトラブルがあります。
それは「ママ友のトラブルにより、攻撃の矛先がこどもに向かったとき」です。
こどもに矛先が向かうなんてそもそもあってはならないことですが、「あの子は性格が悪いから遊んじゃダメ」と言った言葉を広めることも含めると言えば思い当たる方も多くなってしまうのではないでしょうか。
こどもはこどもの人間関係、ママはママの人間関係であることが基本です。ましてや年長者であるママ友トラブルでこどもに悪影響が及ぶことは本当に恥ずかしく、あってはなりません。
しかし残念ながら現実に起こっていることも事実です。どういった場合こどもに矛先が向きやすいのか、またどう対応すればいいのか、事前にしっかり確認しておきましょう。
■ママ友トラブルでこどもに矛先が向かってしまう原因や解決策
普通に考えれば、大人がこどもに対して悪口・陰口を言う、なんて本当に恥ずかしい話ですよね。
なのに何故それが起こってしまうのかと言えば、やはり根底部分は「自分の子を守りたいから」なのでしょう。
しつけがなっていない、性格が悪いとママが思った子と自分のこどもが仲良くなって悪影響が出たら困る、イヤな思いをさせたくないとの心から「あの子と遊んじゃダメ」になってしまうのですね。
もっとエスカレートし、相手の子へ直接文句をいうママもいます。
しつけがなっていない、性格が悪いなど理由は様々ですが、そう思うきっかけのひとつとなったのはママ友トラブルなのでしょう。
「こんな親に育てられる子がまともなわけがない」と、その段階で色眼鏡で見ているのです。こどもにとってはこんな迷惑な話はなく、あってはなりませんよね。
またこの「こんな親に」という感情の派生として、「自分はこの子の未来を案じて言っている」つもりになっているトラブルもあります。
「あなたは頭が悪いのだから、毎日遊んでいる場合じゃないでしょう。ちゃんと帰って勉強しなさい」などですね。
このママは相手の子のために言っているつもりになっていますから、自分がトラブルの原因になっているなんてまず気づきません。むしろ「自分はいいことをしている」などと思い込んでいる可能性すらあります。
「そこまで言われるのだから、それなりのことを相手のママやこどもはしたのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかしこれは、例えば「LINEの返事をし忘れた」なんて本当に些細な事から発生するパターンすらある、よくあるトラブルなのです。
「LINEの返事をし忘れた→既読になっているのに返事がいつまでも来ない→連絡すらまともに出来ない人なのねと思い込む→こんな親に育てられる子がかわいそう」なんて、そもそもこんなふうに考えること自体がおかしいですよね。
自分が返信を忘れたときは「ちょっと忙しかっただけのにいちいちうるさいわね」と終わらせる人が、相手にされるのは許さないなんてこともあります。
それでも直接言って済ませている間はまだ対応もしやすいのですが、一番面倒なのはそれを周囲に広める方もいることです。
「あの子は性格が悪い」みたいな内容を周囲のママ友に広め、ママもこどもも合わせて孤立させようとするなんてパターンも、残念ながら実際に起こっています。
解決策としては、普段から誰とでも挨拶や必要な会話は笑顔でこなしておくことです。
自分やこどものことを周りが最初から知ってくれていれば変な噂を流されても誰も相手にしませんし、むしろ噂を流そうとした本人が孤立する危険も出てくるので抑止力にもなります。
また、こどもと何でも話せる環境をきちんと作っておきましょう。
自分の全く知らないところだけでこどもに矛先を向けてくるママもいます。こどもは大人から言われると我慢してしまうことも多く、普段から「イヤなことがあったらちゃんと言ってね」と伝えておいたほうが安心です。
もしママ友からイヤなことを言われたと聞いた場合、そのママとこどもだけで会うことが出来るだけないよう注意しましょう。そのママのこどもと仲が良いのなら、相手の家で遊ぶのではなく外や自宅に呼ぶようにしましょう。
「イヤな思いを我慢する必要はない」ときちんと伝え、しばらく距離を離すことをしっかりこどもとも相談しましょう。こどもだって一人の人間です。必ず本人が納得したうえで対応するようにしていきましょう。
ママ友同士のトラブルもあります、相手のママとはしばらく距離を離したほうがお互いのためです。顔を合わせた際の挨拶や必要な会話はしっかり続け、それ以外は近づかないようにしましょう。
LINEのトラブルはとても多いです。他に必要性がなければLINEは使わないことが一番の対策になります。実際は使っているのに「使ってないから」と断るのはやめておきましょう。
万が一バレた場合、一気に攻撃の対象となってしまいます。そういった場合は連絡先は交換し、普段から「スマホのチェックはあまりしない」「忙しいから既読で済ませることも多い」などと自分のスタイルをアピールしておきましょう。
もちろん余裕がある場合もすぐに返信せず、しばらく放っておいたほうが安全ですね。ポップアップである程度内容の確認もできるので、緊急でないようなら読まずに「既読」マークをつけずに置いておくというのも有効です。
■実際に起こったこどもに矛先が向かうママ友トラブルやその解決策
では、実際にどんなトラブルがあったのかを見てみましょう。
「仲の良いママ友のこどもがちょっと悪いことをしていたので注意しました。そんなにきつく注意したつもりはなかったのですが、それをその子がママに話したらしく『大したことしてないのにうちの子にそんなにきつく言うなんて!』とひどく怒られました。それから『あなたの子の歩く速度が遅いから集団登校の迷惑』だの『いつも大声でうるさい』だの、それこそ今まで何ともなかった部分までちくちく言うようになり、それがこどもにまで向かいました。周囲にも広めていたらしく(それを教えてくれて気をつけてね、と言われるくらい誰も気にしてませんでしたが)、もうそのママとは近づかないと心に誓いました。こどもにも『気にしなくていいよ』『言われたらママに話して』と伝えました」
自分の子を守りたいという気持ちは分かりますが、これは明らかにやりすぎてますし周囲やこどもまで巻き込んだ段階で許されるものではありませんね。悪いことをしていて注意された、というのはむしろ感謝するべきなところなはずです。
こどもから伝わった段階でよほど捻じ曲げて伝わったか、そのママが自分の子を守ろうと過剰すぎる反応をしてしまったのでしょう。
どちらにせよその後こどもの悪口まで広めようとしたのですから、距離を離して正解です。こどもへのフォローもしっかりしていますね。
とはいえ相手の子に注意する際、自分で思っていたよりも口調がきつかったのかもしれません。やんわりと注意するように気をつけることも必要でしょう。
「近所にまるでボスのようなママ友がいます。最初からそんなオーラだったので、今まで挨拶程度だけのお付き合いにして近づかないようにしていました。しかし娘とそこの子が仲良くなり、付き合いが避けられなくなってきました。何でも仕切りたがり、自分の意見を通してばかりのそのママは、私の子にまで『あなたにピアノは向いてないわよ。違う習い事にしたら?』など何でも口を出す始末。こどもは好きでやっていたピアノを突然否定されてとてもショックを受けていました。『気にしなくていい、好きなことをやるのが一番』と伝え、出来るだけ相手の家に行かないよう、また私も彼女との連絡は出来るだけ最小限に抑えるようにし、こどももいつしか仲の良い相手が変わっていました。仲良しの子のママにあんなことを言われたのがつらくてあまり話したくなくなった、とあとから聞き、あんな態度のせいでこどもにまで被害が行っているんだと思わずため息が出ました」
何でも仕切りたがるタイプの人はいます。うまくリーダーシップを発揮出来るタイプなら良いのですが、こういう何でも自分の思い通りにしようという人は困りますね。
この方も、きちんとした対応ができていると思います。仰る通り、ママの行動のせいでこどもの付き合いも減ってしまうなんてイヤですよね。
家庭や環境は人それぞれです。自分が例え良いと思っていることでも、相手にとってそうとは限らないことを、決して忘れないようにしましょう。
【涙腺崩壊】嫌いなママ友の子供をイジメる様に指示するママ友集団…そのママ集団の子供達が一斉に出た行動でママ友集団は立場を失い、追い込まれる事になった
■子供に矛先が向かうママ友トラブルまとめ
こどもの人間関係はこどものものであり、決してママが口を出していいところではありません。
その結果、先程の事例のようにこどもが損をしている可能性すらあるのです。相手や相手の教育方針、環境を尊重したお付き合いをしていればそこに口出しすることもないはずですし、これは誰だって必要なことではないでしょうか。
こどもを守るための過剰防衛も、いいことはありません。どうしても納得ができないというのであっても、それをこどもに向けてはいけません。
必ずママに話し、話し合うようにしていきましょう。それでも納得が出来ないのなら、そのママと離れたら良いのです。こどもの関係はこどもに任せるということは、絶対に忘れないで下さいね。
■さいごに
どれだけ気をつけていても、どうしても感情的になってしまうことはもちろんあります。
その場合、それを口に出してしまう前に一歩下がって深呼吸しましょう。出来ればその場はそのまま離れ、冷静になってからもう一度考えてみるべきです。
感情的なまま相手にぶつけてしまったり、ましてやこどもにまで攻撃してしまうなんて、ママとして、大人として、あってはなりません。
キレる前に深呼吸、これだけでも随分と変わると思いますよ。