赤ちゃんが生まれた方、もうすぐ生まれる方、はじめての育児に戸惑っている方に、初歩的な「赤ちゃんについて」をお届けしたいと思います。
赤ちゃんが生まれると、これまでの生活とはがらりと変わった日常になります。パパもママもはじめて、赤ちゃんもはじめての外の世界と、何もかもがはじめての生活です。
二人目以降の場合も「最初の子と違う」と戸惑うことだってあるかもしれません。
昔は親と同居していることが多く、赤ちゃんについて困ったり悩むことがあれば相談し、手助けをしてもらうことが出来ました。しかし最近は同居せずパパとママ、そして赤ちゃんという3人からの家庭が多く、相談出来ずに悩んでいる新米パパ・ママが増えています。
ここではそういう悩みをお持ちの方のために、赤ちゃんについて最初に必要な情報をまとめています。
赤ちゃんには個性があり、情報と違うこともあるかもしれません。その場合はもちろん、個性を大切にしてあげてください。少しでも赤ちゃんについて悩んでいる方のお手伝いになればと思います。
赤ちゃんについての基礎知識
生まれたばかりの赤ちゃんは、少しずつ外の世界に適応していきます。生後1ヶ月未満の赤ちゃんを「新生児」と区別し、この時期は特に注意が必要です。
「新生児」がすぎると「乳児」となります。「乳児」は1歳未満の赤ちゃんを指します。
生まれて数日は病院での生活になるため、気になることや母乳の悩みなどもすぐに相談することが出来ます。この時期に出来るだけ気付いた悩みを相談しておきましょう。
入院している間に、退院してからの赤ちゃんとの生活についても教えてもらえます。実際に赤ちゃんを見ながら話してもらえるので、ここでしっかり覚えておきましょう。
新生児期の赤ちゃんは、まだ昼夜の区別はありません。一日中寝たり起きたり泣いたり……の繰り返しです。首もすわっていません。
赤ちゃんにとってはおなかの中から病院、そして家と目まぐるしく環境が変わってくる時期です。ママもこの時期は出産のダメージがあり、絶対に無理をしてはいけません。
他の全ては後回し、もしくは出来るだけパパや親任せにし、赤ちゃんのお世話と授乳だけがんばりましょう。おむつ替えや沐浴などはパパがお世話しやすいところです。積極的に頼っていきましょう。
赤ちゃんのことやお世話の仕方について悩んだ場合は、産院に相談しましょう。また、1ヶ月を目処に地域の保健師さんが来てもらえることもあります。
「大したことじゃないかもしれない、こんなことを質問するのは恥ずかしい」など思う方もいますが、遠慮して悩み続けてしまうほうが問題です。分からないことは聞く、で良いのですから、どんどん周囲を頼っていきましょう。
新生児期が過ぎると、昼夜の区別もつきだし昼間に起きていることも増えてきます。
3~4ヶ月で首がすわり、半年後には寝返りやおすわりも出来るようになってきます。離乳食を考え始めるのもこの頃ですね。8~9ヶ月でハイハイやつかまり立ちをはじめ、1歳頃歩き出す子が多いです。
とはいえこれも、あくまで大体の目安です。ゆっくりでも早くても、それは赤ちゃんの自分のペースなのです。「6ヶ月になるのにおすわりができない」など目安と合わせて不安になる方も多いですが、気にする必要はありません。
赤ちゃんがゆっくりペースなのにパパやママだけ焦ってもどうしようもないですよね。「うちの子はマイペースだなあ」と気持ちにゆとりを持って、どうしても気になる場合は小児科や検診に行った際に相談しましょう。
発達ペースはその子次第です。育っているのは赤ちゃんなのですから、赤ちゃんのペースを大切にしてあげてくださいね。
赤ちゃんの睡眠について
新生児の頃は昼も夜もありません。赤ちゃんは寝て起きて飲んでまた寝て、を繰り返します。2~3時間おきにおむつ替え、授乳を繰り返すことになります。飲んだ後も泣いてなかなか寝ない子もいます。
そんなときは抱っこして心音を聞かせてあげると、おなかの中の頃を思い出すのか眠ってくれる子もいます。赤ちゃんはまだ外の環境に適応するだけで必死なので、この頃に生活リズムを整えるのは不可能です。
ママは授乳があるので、どうしても起きなければならずなかなか休めませんが、昼寝をするなどして乗り切りましょう。
新生児期が過ぎると、少しずつ昼夜の区別がついてきます。2~3ヶ月で夜にある程度まとまった睡眠を取り、昼間に起きていることが増えます。しかしここも個性が大きいものです。
「うちの子はいつになっても夜中に起きだす」という悩みを抱える方もいますが、それはその子の個性です。起こされまとまった睡眠が取れないママは大変ですが、ずっと区別がつかないままの子はいません。
「いまだけのもの」と気楽に考え、身体がつらいのは事実なのですから昼間も赤ちゃんと一緒に寝る、おむつ替えはパパのお仕事の負担にならない範囲で手伝ってもらうなどで乗り越えましょう。
ですからもちろん、パパの協力も必須です。仕事があるのに夜も泣かれてきついと思いますが、ママは授乳もありますし、どれだけきつくても身体が重くても休むことが出来ません。無理のない範囲で出来るだけ協力し、ママに寄り添ってあげてください。
ようやく夜にある程度まとめて寝てくれるようになったと思っていたら、6~9ヶ月頃から夜泣きがはじまる赤ちゃんもいます。一晩泣き続けることもあり、対策もなかなか難しいです。
「いつかは終わる」とよく聞きますし確かにその通りなのですが、毎日毎日泣かれている側からすれば気休めにもならない、と感じてしまいますよね。
抱っこや、場合によってはドライブまでして寝付かせたのにベッドにおろした瞬間に泣かれてしまうなんてしょっちゅうです。新生児の頃と同様、出来るだけママも昼寝をして寝不足を補いましょう。
パパも無理のない範囲で協力し、ママのフォローをしてあげてください。
理想の生活リズムとは
目安として、新生児の赤ちゃんは16時間から多い子で20時間、生後1ヶ月以降は14~15時間、生後6ヶ月以降でようやく11~13時間程度、睡眠を取ります。
しかしこれも目安です。もっと多く寝る子もいれば、あまりに泣き続けて「うちの子はきちんと睡眠が取れているのかしら」とママを悩ませる子もいます。大丈夫です、赤ちゃんが睡眠不足になることはまずありません。
夜になるとよく泣く子もいます。昼間に外気に触れたり散歩すれば夜よく寝る、などもよく聞きますが、これも個人差が大きいものです。
どれだけ夜まとめて寝てもらおうと頑張っても、やっぱり泣かれてしまったら親も泣きたくなりますね。しかしそれがその子の個性なんです。「ずっと続くものではない」と割り切って付き合いましょう。
寝不足状態だと、ついイライラしてしまいます。昼間に赤ちゃんと一緒にお昼寝して、寝不足を補っておきましょう。
夜にまとめて眠るときは、かならず暗い静かな環境を整えます。テレビの音が聞こえていたり部屋が明るいままでは、赤ちゃんもぐっすり眠ることが出来ません。成長ホルモンの分泌も妨げられてしまいます。
逆に、朝起きたらまずカーテンを開け、朝日を部屋に取り込みましょう。夜は暗く静かに、朝はしっかり朝日を浴びることが何よりも理想の生活リズムを作る元になります。
もちろん昼間は明るく、昼寝しているからといって真っ暗な環境を作ってはいけません。日光の当たる場所で寝たり電気をつけたまま寝る必要はありませんが、必要以上に暗い環境を作ってしまうと体内時計の乱れに繋がります。
理想の生活リズムを作るにはある程度の目安を決め、それに合わせた生活が出来るようにしましょう。授乳、離乳食、お昼寝、入浴、睡眠と、ある程度時間を決めておくと赤ちゃんもリズムを整えやすくなります。
夜は21時にはお布団に入る癖をつけ、昼間は月齢に合わせたおもちゃや散歩、おでかけなどで赤ちゃんの好奇心を育てましょう。
これを繰り返すことによって、自然と夜ぐっすり眠り昼に活動する生活リズムができますし、パパやママも赤ちゃんが眠ってから少しの間ゆっくりすることも出来ます。
睡眠時間が足りない日はそこで赤ちゃんと一緒に寝て補えるようになりますので、パパとママから見ても良いことばかりなのです。理想の生活リズムを作っていけるよう、調整していきましょう。
さいごに
赤ちゃんの睡眠時間は個人差が大きいものです。二人目以降の場合も「最初の子と全然違う……」となることが多いです。
一人目の場合、ママも不慣れなので睡眠も神経質になりやすくこどもにそれが伝わりやすいなんて言われることもありますが、個人的には個性が一番大きいと思います。
就寝時間や起床時間は作っていく必要がありますが、お昼寝の量や回数などはその子次第です。平均と違っていたり、育児書と違っていてもよく飲んで元気もあり、体重が増えているのならそれが一番です。
あまり気負わず、気楽にいきましょう。それが赤ちゃんのためにもなりますよ。