内示の意味ご存知でしょうか?
正式に辞令が発令される前に、上司から伝えられるのが内示です。
なぜ公式に発表する前に内示をするという慣習が存在するのでしょうか。
内示の意味と、その後取るべき行動について考えていきます。
内示と辞令
辞令発令前に出る内示は、どういう意味をもっているのでしょうか。
内示と辞令の関係は、就職活動でいえば「内定」と「採用」にあたります。公式に発表する前に、直接人事にかかわる上司(就職活動なら採用担当者)から決定事項を伝えるというのがおおよその形式です。
ただ内定の場合は取り消しや辞退も起こり得ますが、内示は基本的に変わることはありません。スタイルとしてはそっとささやかれる「非公式」の形ですが、ほぼ正式な命令と変わりないのです。
昔は上司からひとりひとりに口頭で伝えるスタイルでしたが、現在ではメールで伝えることも多く、よりプライバシーに関する配慮が高められています。
内示は正式な辞令ではなく、あくまでも「内々のもの」なのでこうした配慮はとても大切です。
それでは内示の目的とはなんでしょうか。それは、異動に先立ち準備期間を設けるためです。
身辺整理、新しい業務への準備など、異動の際には業務にともなって片づけなければならない多くのことが発生します。そのため多くの会社では、辞令が出る一か月前を目安に当事者に異動の事実を知らせることにしています。
事例
では、内示が出たら具体的にどう行動すればいいのでしょう。
転勤や部署の変更など社内外への移籍をともなう異動であれば、身辺の整理をしなくてはなりません。
ここで注意すべきことは、あまり大げさに騒いだりいいふらしたりしないことです。内示はまだ「非公式」命令ですから、みだりに人にしゃべるのはどこの会社でも禁じています。
静かにさりげなく身のまわりを整理していきましょう。辞令はおおむね4月1日付で発令されるので、その時までにすっきり片付けてすぐに移動できるようにしておくのがベストです。
遠方への転勤の場合は、当然引っ越し準備が最優先になります。ちいさいお子さんのいる家庭では、家族とともに引っ越すのか単身赴任するのかを決めなければなりません。
それまでの仕事の引き継ぎ、次に属することになる部署へのあいさつ、それに新しい仕事のアウトラインをつかんでおくことも含めて、内示から辞令までの間にしておくことはたくさんあります。
ただし、引き継ぎなどは無論一人ではできません。さきほどみだりに口外しないというルールに少しふれましたが、この場合は例外です。
誰に話していいか、話してはいけないかは、自分で判断するよりも上司に相談したほうが無難です。あとあとトラブルにならないように、上司の判断をあおぐようにしましょう。
↓異動する際の上手なあいさつはこちらの動画を参考にしてください
https://youtu.be/FuHgN5rOpOg
まとめ
公式な辞令の前に内示が出る理由、おわかりいただけたでしょうか。
内示は、いざ異動というときまでに準備を整えておく期間を用意するためのものです。有効に使って、異動先でもスマートに仕事を始められるようにしましょう。